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報告書類

2021/12 フィッシング報告状況

2022年01月06日

フィッシング報告件数

2021 年 12 月にフィッシング対策協議会に寄せられたフィッシング報告件数 (海外含む) は、前月より 14,698 件増加し、63,159 件となりました。

フィッシングサイトの URL 件数

2021 年 12 月のフィッシングサイトの URL 件数 (重複なし) は、前月より 104 件減少し、7,471 件となりました。

フィッシングに悪用されたブランド件数

2021 年 12 月のフィッシングに悪用されたブランド件数 (海外含む) は、前月より 5 件減少し、77 件となりました。

総評

2021 年 12 月のフィッシング報告件数は 63,159 件となり、11 月と比較すると 14,698 件増加しました。
Amazon をかたるフィッシングは報告数全体の約 27.4 % を占めており、次いで メルカリ、三井住友カード、ETC 利用照会サービス、JCB をかたるフィッシングの報告も含めた上位 5 ブランドで、報告数全体の約 74.0 % を占めました。また 1,000 件以上の大量の報告を受領したブランドは 12 ブランドあり、これら上位 12 ブランドでは全体の約 88.4 % を占めました。

フィッシングに悪用されたブランドは 77 ブランドでした。クレジット・信販系は 20 ブランドとなり、前月に引き続きクレジットカードブランドをかたるフィッシングが多く、都市銀行やネット銀行など金融系ブランドは 6 ブランドでした。 ISP やホスティング事業者、メールサービスについては 10 ブランドで、詐取されたアカウント情報は不正なメール配信等に使われている可能性があります。また、モバイルキャリアをかたりフィッシングサイトへ誘導する SMS (スミッシング)の報告が 11 月と比較すると約 3 倍に増えました。 また、保険会社をかたるフィッシング報告が次々と寄せられた他、水道局をかたるフィッシング報告を受領しました。

ショートメッセージ (SMS) から誘導されるフィッシングについては、Amazon、au、ドコモをかたる文面のものが多く報告されました。SMS はメールと比較すると、本物と誤認したり、ついアクセスしてしまう傾向があるため、注意が必要です。また、au、ドコモ、日本郵便 (宅配便の不在通知) を装う SMS については不正なアプリ (マルウェア等) のインストールへ誘導されるケースが確認されています。Android スマートフォンを利用している場合は、日頃から Google Play プロテクトや正規のウイルス対策アプリ等で不正なアプリ (マルウェア等) をインストールしていないか確認してください。

フィッシング以外では、前月に引き続きビットコインを要求する脅迫メール (セクストーションメール) の報告が多数、寄せられました。メールは過去に漏えいした情報をもとに送られているケースも確認されているため、長らくパスワードを変更していないサービスがある場合は、パスワード変更を行い、パスワードを使いまわししないよう、ご注意ください。また不審なアルバイト募集メールの報告も前月に引き続き多く寄せられましたが、犯罪に巻き込まれる可能性があるため、このような迷惑メールは無視して削除してください。

12 月も送信元メールアドレスに正規サービスのドメインを使用した「なりすまし」送信メールの報告を多数、受領しました。
ある調査用メールアドレス宛に 12 月に届いたフィッシングメールのうち、約 85.5 % がメール差出人に正規のメールアドレス (ドメイン) を使用した「なりすまし」フィッシングメールでした。現在、日本で普及している送信ドメイン認証技術 SPF のみ使用した場合、SPF=hardfail で検出できたものは約 31.2 %、SPF=softfail (受信側では素通し) が約 26.1 %、SPF の設定がなく検証できないものは約 12.3 %でした。また DMARC を使用しないと検出できないなりすましメールは 17.4 % でした。送信元 IP アドレスの調査では、前月に引き続き CN の事業者からの大量配信が多く、調査用メールアドレスへの配信では約 81.9 %、次いで日本国内からの配信は 13.0 % を占めました。

メール文面に違和感のない見破ることが困難なフィッシングメールでも、送信元メールアドレスと DMARC の検証結果の確認、あわせて迷惑メールフィルターを使用することで、検出ができるものが多いことを確認しています。また、DMARC で検証できた本物のメールにブランドアイコンを表示する BIMI は視覚的に判断しやすいため、対応する事業者も出てきています。事業者は最低限 SPF と DMARC でドメインを保護して、DMARC レポートで本物のメールが届いていることを確認したり、なりすまし送信を検知することを検討してください。 また、フィッシング報告の多くは、受信時に送信ドメイン認証 DMARC の検証を行っていない国内 ISP 及びモバイルキャリアのメールサービスの利用者から寄せられています。メールサービスを提供している事業者は、DMARC 検証+迷惑メールフィルターを利用者へ提供し、利用を促してください。
現時点で大量のフィッシングメールを受信している利用者は、メールアドレスが漏えいして広く出回っていると考え、今後の安全のためメールアドレスを変更したり、DMARC 検証と迷惑メールフィルターが利用できるメールサービスを使用することを検討してください。 企業においては、メールセキュリティ製品や大手クラウドメールサービスは DMARC が利用できます。なりすまし送信によるフィッシングやマルウェア攻撃への対策の一つとして、送受信ともに DMARC を有効にすることを検討してください。


普段からログインを促すようなメールや SMS を受信した際は、正規のアプリやブックマークした正規の URL からサービスへログインして情報を確認するよう、心がけてください。またクレジットカード情報や携帯電話番号、認証コード、口座情報、ワンタイムパスワード等の入力を要求された場合は、入力する前に一度立ち止まり、もし、入力した情報が裏で即時に不正利用された場合には、何が起こるかを考え、似たようなフィッシングや詐欺事例がないかを確認するようにしてください。 特に初めて利用するサイトの場合は、運営者情報や問い合わせ先なども確認し、実在する組織の場合は他に (本物の) サイトかあるかどうか、また詐欺事例等がないかを確認するようにしてください。

フィッシングか否かの判断に迷う不審なメールや SMS を受け取った場合は、各サービス事業者の問い合わせ窓口やフィッシング対策協議会 (info@antiphishing.jp) まで、ご報告ください。 【報告方法】はこちら



参考情報


  東京都水道局をかたるフィッシング (2021/12/02)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/waterworks_metro_tokyo_20211202.html

  住友生命をかたるフィッシング (2021/12/08)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/sumisei_20211208.html

  アフラックをかたるフィッシング (2021/12/13)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/aflac_20211213.html

  ラクマをかたるフィッシング (2021/12/13)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/rakuma_20211213.html

  ヤマダデンキをかたるフィッシング (2021/12/15)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/yamadadenki_20211215.html

  朝日生命をかたるフィッシング (2021/12/20)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/asahiseimei_20211220.html

  Paidy をかたるフィッシング (2021/12/27)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/paidy_20211227.html

  えきねっとをかたるフィッシング (2021/12/28)
     https://www.antiphishing.jp/news/alert/ekinet_20211228.html