国家公安委員会と総務省、経済産業省が公表した平成20年中に報告された不正アクセス行為の発生状況によると、不正アクセス行為の認知件数は2,289件(前年:1,818件)、この中で最多のものがインターネット・オークションに他人になりすまし出品等で、1,559件(1,347件)だった。不正アクセス禁止法違反事件の検挙件数は1,737件(1,438件)で、そのほとんどが、他人の識別符号を入力する"識別符号窃用型"で1,736件(1,438)、その手口について、利用権者のパスワードの設定・管理の甘さにつけ込んだものが1,368件(139件)、フィッシングサイトにより入手したものも88件(1,157件)あった。
統計/被害事例
米Javelin Strategy and Research社は、その調査レポートで米国での「なりすまし」による被害者は22%上昇し990百万人となったたが、被害額は4億8千万ドルと前年より若干減少したと発表した。クレジットカードや小切手帳の盗難等によるローテクな原因が43%と相変わらず多いが、セキュリティ対策をすることにより、オンラインの方がオフラインより安全になる、など消費者への6つの安全策も提示している。
2009 Identity Fraud Survey Report: Identity Fraud on the Rise But Consumer Costs Plummet as Protections Increase
http://www.javelinstrategy.com/category/press-releases/ (英語)
RSAセキュリティは2008年中のフィッシング詐欺動向を発表し、同社が全世界で確認したフィッシング攻撃(フィッシング詐欺目的の偽サイト)は、過去最多の13万5426件だったされる。増加した理由の一つは、「Rock Phish」と呼ばれる"正体不明"のオンライン犯罪組織だという。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/Research/20090127/323599/
他人の個人情報をもとにインターネットバンキングにアクセスし、預金を移し替えたとして、警視庁築地署が電子計算機使用詐欺と不正アクセス禁止法違反の疑いで、男を逮捕した。被害者の自宅に進入してパソコンにウイルス「キーロガー」を仕掛け、ネットバンクのパスワードなどを入手していた。キーロガーが自宅パソコンに仕掛けられた被害が明らかになるのは初めて。被害者のパスワードで被害者名義のネット口座にアクセスし、預金約900万円を移し替えた疑いによるものである。 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090126/crm0901260130000-n1.htm
イーバンクをかたるフィッシングの手口により入手した情報により不正アクセスし、資金移動したとの疑いで、茨城など五県警の合同捜査本部により3容疑者が逮捕された。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20081208/CK2008120802000119.html
全国銀行協会は9月26日「インターネット・バンキングによる預金等の不正払戻し」等に関するアンケート結果などを発表した。インターネット・バンキングによる預金等の不正な払い戻しについては、平成20年4-6月期は20件、金額で4,200万円になるという。但し、その原因がフィッシングによるものかその他によるものかなどの内訳を区別することができない。平成20年1-3月期の件数22件、金額1,700万円と比べると件数は減少したが、金額は大幅に増加している。
http://www.zenginkyo.or.jp/news/2008/09/26140000.html
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、インターネット利用者を対象とした「2008年度第1回 情報セキュリティに関する脅威に対する意識調査」の結果を公開した。脅威・攻撃の認知状況で、「フィッシング詐欺」等は90%前後の回答者が詳しい内容や概要、名前を認知していたが「標的型攻撃」等は20%を下回るなど新しい脅威への認知が進んでいないことが判明したという。また、無線LANの調査結果からは、無線LAN利用者のセキュリティ意識の低さが目立つ結果が出た。
http://www.ipa.go.jp/security/fy20/reports/ishiki01/press.html
米Consumer Reportsは、過去2年間における、ウイルス、スパイウェア、フィッシング詐欺による米国消費者の損失額は推計で約85億ドルと試算したことを発表した。フィッシング詐欺では推定で約650万人が個人情報を詐取され、そのうち14%が金銭被害を受けたという。フィッシング詐欺による被害の推定額は約20億ドル。また、調査回答者のうち75%はフィッシング対策ツールバーを使っていなかったという。
ゆうちょ銀行やイーバンク銀行をかたるフィッシング事例はフィッシング対策協議会でも事例発表し注意喚起していたが、それら銀行をかたったフィッシング手口を使用した犯人が逮捕されたという情報が報道された。2007年10月から2008年4月までの間フィッシングにより21口座から合計約1300万円を自分の口座に不正送金していたという。
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2008/07/30/20426.html
フィッシング対策協議会は、2008年2月にインターネット利用者を対象とした「フィッシングに関するユーザ意識調査」を実施し、その調査結果をまとめました
